硫黄島からの手紙

gris-bijoux2006-11-16

友人より急遽誘われ、、ワールド・プレミアに行ってきました。


レッドカーペット、クリント・イーストウッドが歩いておりました。


っていうか、そもそも武道館自体が初めてでしたよ。おおーー、これが聖地かーー(?)みたいな、今さらなかんじで感動して参りました。



映画自体は、淡々と描いていて、へんにドラマチックに盛り上げていなくてよかったです。泣く、とか、悲しい、とかそういう感情を煽られるのではなく。


でも、描写としては、それでもマイルドだったかな。


あれは、ヒストリー・チャンネルだったか、NHKスペシャルだったかで、当時の写真と併せて硫黄島からの帰還兵をインタビューするドキュメンタリーをちょっと前に見たんだけど、その夜は、あまりに内容と映像と、が強烈すぎて、というか、身体の奥、というか、感情の奥というのかがものすごくショックを受けてしまって、朝方まで眠れなかったけど、そこまでは今回の映画に強さはなかったかも。ドキュメンタリーのもつ力ですね、やっぱり。幼稚園や小学生の低学年ぐらいで広島の原爆映像や話を授業で聞いた後、こわくてこわくてその夜眠れなかったような、そういう感覚に大人になっても襲われるぐらい、とても衝撃的な番組でした。


あまりにも過酷で悲惨で、今まで家族にも話せなかった過去を、カメラの前で訥々と話していくのですが、本当はもう思い出したくないその過去を、涙を流しながら、苦しみながら、嗚咽しながら、それでも自分の義務として語っていく姿が、ものすごく重くて受け止めきれないような番組なのに、絶対にこちら側にチャンネルを変えさせない、目を背けさせない迫力で迫ってくる、というものでした。


さらに、取材が終わり、彼らはまた何事もなかったかのように、いつものように、取材班をやさしく、穏やかに自宅の玄関や、自転車に乗って近くの商店街まで手を振って見送り、日常に戻っていくのですが、そこまでカメラを回すことで、逆回しとして、こんなに普通に穏やかに生活している人間が戦争に狩り出され、狂気に巻き込まれていく、という今回イーストウッドが描きたかった一つの事実を照射してみせたことが、このドキュメンタリーの秀逸なところでした。


・・・って、あれ?Nスペ推薦文になってる??


いや、そんなことないです。早速、父親たちの星条旗も観にいこうと思っています。



写真は、本日入荷のKAZAのリング。2連です。\12600(→完売御礼).