その仕事、priceless

gris-bijoux2008-07-06

食器業界に長く働かれている方曰く、


「何百年と続くブランドの啓蒙継承者として歴史の一部を担えることが仕事の喜びです」


とおっしゃっていました。



今回、台湾に行ってFRANZの社長と一緒にお食事させていただいたのだけど、


FRANZもきっとこれから少なくとも何十年と続いていくであろうブランドで、その創業者とこうして席を共にさせていただいている、というのは何と貴重なことだろうと思いました。


そして、それを最初に日本に持ってこれたという喜びは、人生を振り返った時に(自分の中だけだけど)きっと小さな誇りになるだろうと思います。だから、どうかこのブランドがきちんと日本に根付いてほしいなぁ、と心から願い仕事をしています。



話は少し変わって、私の世代はそろそろ社会に出て10年ぐらいになるのだけど、電通鬼十則ではないけれど、胃の痛くなるようなシーンを何度も乗り越えて厳しい環境で仕事をしてきた人と、そうでない人の差がこれぐらいになると明確に開きが出てくるんだなぁ、とここ最近すごく感じます。進学校でがんばって勉強してきたか、遊んでばっかりだったか、ぐらいの差よりもっとすごいのかも知れないね、10年って。


もちろんそれぞれの人と同じ職場で働いている訳ではないから、実際にどういう仕事をしているかということはわからないのだけど、人間の厚みというか、キャパシティというか、肝の据わり方、人間的なたくましさ、みたいなものが仕事の能力的な差というよりも、人間としての差としてでてくるのか、と呆然とすることが最近よくあります。


楽しいことは自分でいくらでも追求できるけど、辛い場面や厳しい場面に自ら自分を追い込むことはなかなかできないもんね。仕事というのは、自分を人間として鍛える場、ステージアップさせる場でもあって、楽に稼いでのん気で楽しい生活をしているから幸せである、という単純なことでは全くないと思います。(と反省しています。全然楽に稼いでないけどね。)


仕事というのは、人生においていろんな意味で深みを出してくれるものなのだなぁ、ということを最近つくづく感じます。という、「お金で買えない(=換算できない)価値がある」シリーズ第二弾でした。えへ。


写真は、by boe \7800。夏といえば、ブレス!