ポップカルチャーの教科書
イチハラヒロコの「私のことは、彼にきいて。」ではありませんが、
今回のブルータスの「私的カルチャー30年史」みたいに、時系列でその人が影響を受けてきた作品を並べてその人の歴史を振り返るって、ざっくりだけど一瞬でその人の趣味嗜好が見渡せてすごくわかりやすいなぁと思いました。私だったら入社試験でこれやらせる(笑)。
『マイマイ新子』 — 高樹 のぶ子 著 — マガジンハウスの本
その他、「女子カルチャー」の項目で笑ったのは、この30年間で“男と女の深い川”が浅瀬ぐらいに変化をし(=仕事やお金の自由(男側)と料理やファッション等(女側)が互いに流出)、それと同時に
「男たちは川を渡ることをまったくしなくなった。渡るどころか、グルメだ鉄道だ、サッカーだと言っては、とんでもない方向の山登りをし始める始末。」
「そんな男たちに対して、女性は「渡らないのならばこっちから船を出しますぜ」という織田信長的アプローチと、そういった努力を一切やめにしてしまい、生身のオトコなしで楽しみ、満足するというパターンでこの状況に対処してきたのである。」
そして、このことが女子カルチャーを変化させてきた、と分析しているんだけど、この前何人かで集まっていたときに、ある男性が
「彼氏がいるかどうかなんて関係ないですね。俺は少しでも気に入った女性がいたら、土俵に上がってくれるまで徹底的に口説きますよ。フラれても、失うものないですから。」
と発言した瞬間、「今どきめずらしいねー!!!すばらしい!!!」とその場にいた女性全員が拍手喝采してました(スタンディングオベーションがが起きそうだった笑)。帰り際も全員「あの人はあの姿勢だけで絶対モテるよ!!」とみんなが大絶賛していましたが、逆に言うと、こんなに珍しがられるぐらい、ほんと今っていわゆる“傷ついても、リスクを負っても絶対に欲しいものは獲りに行く”みたいなザ・男らしさみたいなものはもう昔のものになっているんだなぁ、と感じたよ(笑)。
その他、30年というのがちょうど自分の人生とほぼリンクするので、デザインとか文学とかアートとかいわゆるまるっと“カルチャー”といわれる部分がどう変遷してきたのがわかって、今回のブルータスは結構面白いです。
写真は、DAVID AUBREY.¥15000.ダークグリーンヘイドのネックレス。