ターミナル駅の次の駅についての考察



宮沢章夫のツイートより


都市空間論演習の学生の発表で、「ターミナル駅の次の駅」という視点が面白かった。東武東上線をフィールフォワークした班は、「北池袋」という駅に着目。その視点で、西武新宿線高田馬場の次「下落合」、さらに僕が思い出した小田急の新宿の次「南新宿」、なにか共通した、もやもや感がある。


そこへゆくと、東横線の渋谷の次の駅「代官山」はいったいなにごとなのだ。「北池袋」と、「代官山」の、ターミナルのすぐ次なのにこの差異とはなんのことかと、都市を見つめるまた新しい視点が生まれたのだった。


「代官山」のブランディングに最も寄与しているのは、なんといってもネーミングでありましょう。



なんたって、「代官」だよ。



ただでさえ、渋谷の「谷」に対し、「山」である優位性(※昔から高台の土地の方が高級住宅地扱い)を主張していながら、しかも、「お代官様が住んでた街ですから」というアッパーぶりを、漢字三文字で担保する、という高度なネーミング技術。


これが「南渋谷」みたいな名前だったら、そりゃもやもやするよね。



・・・あれ?でも、「中目黒」はおしゃれだね?むしろ本家(?)目黒を凌駕してるかんじ?



渋谷→代官山→中目黒。おしゃれ地続き地帯。



ってことは、東急の戦略なのか。



でも、森ビル的な、というか、三菱地所的な、というか、人工的な力技の街づくりを感じないのはなんででしょう。昔はそういう時期があって、落ち着いたのかな。自由が丘とか。



・・・でも、話を覆すようでなんですが、よく「代官山なんて、おしゃれすぎて私なんか緊張しちゃって行けないわ〜」みたいなことをおっしゃる方がいらっしゃいますが、


代官山ははっきり言って、そういう土地じゃあありません。


基本的に住宅街がメインで、住民の日常の中にアメーバ的にお店があるような街なので、Tシャツに短パン、ビーサンで、買い物袋下げながらパピコ食べて歩くような、基本だらだらした街だよ。銀座とか青山とかとは全然違います。そういう意味じゃ、やっぱりもやもやした場所なのかもね。


ちなみに、私が今一番東京で緊張する街は、大手町とか丸の内。


ビシッと仕事してますぜ!みたいな、あのスーツ率の高い街の空気に、もうなんだかクラクラ(ヨロヨロ?)しちゃいます。ってか、ほんともう私スーツなんか1着しか持ってないし。いろんな意味でもう無理です。


みんな、あんな“人間のしっかりぶり”を強いられる街で働いているなんて、それだけで尊敬。まさに、都会の戦士&女戦士たち!かっこいい!!


・・・そんな私は、もはや代官山時間でしか生きられないダメ人間と化しています。


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