ああぁーーーー・・・・。

かつての代官山

さて、問題。


代官山の中で最も一等地にある建物は、なんでしょう?


答え:奈良県渋谷寮


って、一番かどうかは主観ですけど、でも駅から八幡通りに抜ける、最も通行量がある場所にあるのは、やっぱりアドレスよりもここだし、ものすごい一等地であることには変わりありません。しかも広大な敷地。


でも、「そんな一等地に県の施設ってどうなの!?」とか、そんなことは別にいいんです(よくないけど)。
じゃなくて、問題にしたいのは昨日オープンした「奈良県代官山iスタジオ」。


もともと奈良県の県職員が東京に出張とかに出てきたりするときに使ったり、あと県民ならずいぶん安く泊まれるとか、そういう宿泊所だったらしいのですが、そこの一階から二階ぐらいまでを大幅に改装して県のPR施設とした訳です。


で、昨日オープンしてみて正直ちょっと、これ、ひどい、と思った。


あまりにも代官山という土地の空気を乱してる。


メインの通りに向けて小さなイベントスペースが開かれているんだけど、そこで簡易的な机を出して、バックは白い布。で、おじさんたちがはっぴを着て名産品(?)を売るか何かしているんだけど、ほんとに市役所とか田舎のお祭りイベント的で、もしかしたらオープンに間に合わなかった、とか事情があるのかもしれないけど、もしこのままのクオリティで続けるとしたら、誰か本気で言わないとダメだと思う。いきなり代官山を、軽井沢とかの観光客相手の安いニオイのする通りの雰囲気にしちゃってる。きっと街が崩れていく。


もちろん自由だし、じゃあお前の店はどうなんだって話だけど、でも代官山の顔になるような場所であれはないよ。
もし普通の企業だったら、代官山に出店する意味というのを当然考えるし(そしたらあんなに土地になじまないテイストのものを出すという発想をするはずがない)、あの土地に出す賃料を考えたら、あのクオリティで空間を作らない(それで採算がとれるほど甘くないから)。


かつての同潤会アパート(写真)が代官山の街を規定したように、建物ってその街の空気を決定づけたりするから侮れないのに。


今いろんな人が代官山を活性化しようと、代官山の良さを取り戻そうと動いているのに、あぁ、ひどいなぁ、と愕然としました。脱力。


まぁ、まだ2日目だからわからないけど、もう少し場になじむものになってほしい。
「みんなの奈良in代官山」ってキャッチを使っているけど、同時に「みんなの代官山」について考えて欲しいものです。