アクセサリーが消えた日本史

gris-bijoux2006-02-08

松尾スズキの小説を買いに行こうと思ったら、つい別の本が目に留まり購入。


「アクセサリーが消えた日本史」


角度がマニアックです。





Q.「人々はなぜそもそもアクセサリーをつけるのか?」



A.かわいいから。




・・・というのは、今の私たちで、そもそもは悪霊払いが正解。


古代の人とか全世界的にみんなアクセサリーってしてるんですよ。ピアスとか、腕輪とか。縄文人ももちろんしてます。
どういうことかというと、アクセサリーの起源は「呪術」的な意味合いが強く、外からみえる人間の開口部や弱点部(耳、首、手、足等)から悪霊が入らないように、アクセサリーの力で守る、というものだったんだって。


男の人が女の人にアクセサリーを贈るのとかって、本能的に「守るもの」をあげているのかも・・・と、解釈するとなんかいいよね。


で、ところが、日本の場合、天皇制が確立すると同時に、アクセサリー(金とか銀とか翡翠とか真珠とか)は完全に政治的にコントロールされて(“三種の神器”にまつわる天皇制の維持のツールだったり、外交ツールだったり、重要な貿易商材だったり)、一般市民には行き渡らなかったわけです。


で、明治になって突如鹿鳴館から海外のアクセサリー文化が発信され、今に至る、と。


超おおざっぱなまとめですが、まぁ、そんなかんじらしいです。
(本当は衣服の問題とか、農耕民族だったから、とかいろんな理由がある。)



日本人はアクセサリーで着飾るのが欧米の人と比べると、まだあんまり上手ではないといわれているわけですが、「8人の女たち」(仏)とか見ると、ただでさえ自己主張の強い服に更にブローチを付けてみる、とか「それに、そうつけるんだ!」とかやっぱり絶妙なセンスがあるんだよね。


でも、それも日本は1100年の間、アクセサリーと無縁な国(=歴史が浅い)だったからなのか!と納得。


なので、これから挽回すべく、GRISも日本のアクセサリー文化に寄与したいと思います。
・・・と壮大な目標で今日は締めくくってみました(笑)。