平常心。

gris-bijoux2006-07-17

数ヶ月前に買ってきた植物が、ついに枯れそうな模様。


ずいぶん茂ってたんだけど、どんどん枯れてきてしまって、


ma fleur のオーナーさん(得意分野:園芸)に相談したら、


「あー、吉野さん、つい、たくさん水あげたくなっちゃう人でしょー?あげ過ぎだねー。でも、水控えてたら、復活すると思うけど、元気にさせようとあんまり気合入れたらダメだから。ダメだったとき落ち込むよ?よくあることだし、期待しすぎず「あっ、ダメだった」ぐらいの平常心が大事(笑)」


とアドバイスいただきました。



園芸のプロに“ダメなことはよくあるし、ま、期待せず平常心で”って言われると、なんか“あー、そんなもんかー”って、別に悩むようなレベルでもないことでも(実際たいして悩んでなかったけど)、不思議と気が楽に。


しかも実際枯れてみると、そのアドバイスのおかげで「ついに、ダメかー。で、これ何ゴミだっけ?」と超平常心。
たぶんアドバイスがなかったら「なんで、わたし植物育てられないのかなー?なんか店の気でも悪いのかなー?」とか一瞬いろいろ考えそう。



でも、なんでもこれぐらいの気持ちの持ちようだといいんだなー、と学びました。



やることやって、それでもダメなことっていうのはどんなことでもあるし、仕方ないんだ、と、がんばっていても一方で心持ちを割り切っておくと、どういう事態になっても平常心でいられるんですね。たぶん。仕事でも人間関係でも。


それと、人へのアドバイスも、ただ具体的なアドバイスとか“がんばれ!がんばれ!”的なことだけじゃなくて、「でも(可能性として)ダメなこともあって、それでもそれはたいしたことではない」とか、失敗するリスクも当然あるわけで、そのときの心構えをクッションとして助言する、っていうのは、先達だったり、プロだったりすればするほど、そういうアドバイスはいざというときとても人を助けるような気がします。



昔、学生の頃、電通の塾で賞を逃した学生たち(=電通の自動入社権利?がなくなった子たち)に「クリエイティブ=才能」的なただ一般的な挨拶をする先生たちの中で、唯一多田琢氏だけが「(自分は)なんども制作試験に落ちて、入ってからもずっと案が通らなくて、(だから、誰でもそういうことはあるんだけど)それでも自分はしつこくやっていたから、今があって、だからどうぞみなさんも諦めずにトライしてください。」といった内容のスピーチをウケを狙うとかそういうのは一つもなく、とつとつと真摯に話してくれたことが未だに印象的です。


プロだったり経験者であればあるほど、そういうアドバイスがすごく思いやりだと思うのです。



写真はDAVID AUBREYのネックレス。¥12600 (→完売御礼)