決定的瞬間は、やってくる。

gris-bijoux2007-07-10

妹がPCを整理していたら、初めてFRANZに出会ったときの写真が出てきました。


上海の国営の景徳鎮セレクトショップという、かなりシブい店だったんだけど、でも、その瞬間は運命だったからねぇ、よく写真で押さえてたもんだ。しかも、次にそのお店に行ったときにはFRANZ、置いてなかったからね。


この間、PENがアンリ・カルティエ・ブレッソンの特集をやっていて、そこに



「眼と心をひとつにして、決定的瞬間が起きるのを待つ」



という彼の言葉が載っていたのだけど、それは写真家だけでなくて、普通に私たちの日常でも度々やってくる。と、思う。



最近、ちょっとコツがわかってきた。



例えば展示会で、何会場にも渡って死ぬほど商品を見るときも、「今、うちの店ではこういうアイテムが少なくて、世の中的にはこういうテイストが流行っているし・・・」とかあんまり頭で考えて選ぶとダメなんだよね。一応頭に入れておくことが大事だけど、それより“眼と心”で集中して、ファーストインプレッションでグッときたものの方が絶対いいものな気がする。その“決定的”出会いに会うまでバンバン歩く、で、適当なもので妥協しない、というのを最近特に自分の中の鉄則にしています。それはあんまり間違わないんだよね。


ま、何が間違ってて、何が間違ってないかって、わかんないんだけど。


でも、そうやって出会ったFRANZに関していえば、「こんな食器、飲みづらいじゃん。」とか「カエルとか金魚とか、気持ち悪い。」とか、個性が強い分、好みではない人たちからいろいろ言われることもあるのだけど、絶対にいいものである自信があるし、自分の中で全く揺らがないのです。なぜなら、そういう理屈でこの商品を愛している訳ではないからです。“決定的瞬間”がやってきて、堕ちてしまったものだから、理屈を超えた確信があるんだよね。あんまり説明できてないけど。


で、最近もう一つ思うのが、たぶんそういうのって、毎日いろいろ出会ってるかもしれないんだけど、自分の状態が結構元気じゃないとダメな気がします。パッと掴む集中力というか。展示会歩いていても、疲れてるとめちゃめちゃ見逃すし。素通り。


なので、そういうものに敏感でいられるように、カラダも気持ちも元気でいよう、と写真を見て思った今日この頃。



写真は、DAVID.¥21000→¥14750(→完売御礼