新しいことをしたくなる季節ですし。


お店を始めるときもそうだったけど、FRANZを本格的にやってみようと思ったときも、それほどではないものの、やはり最初はある程度はまとまったお金を動かさないといけないわけで、やってみようかどうしようかなぁ、と思ったときに、ある女性社長さんに相談にいったことがあります。


「私もこの仕事始めるときは周りが絶対に無理だと言ったけど、そうじゃなかったし、絶対に無理、ということはないと思う。でも、すごくたいへんだとは思う。吉野さんが本当に本腰を据えてやらないといけないし、地方に営業も出ないといけないだろうし、お店をクローズするか、もしくは吉野さんが最初描いていたようなお店の形態は維持できないかもしれないから、その覚悟が必要でしょうね。何を望んで仕事をするのか、何を大事にしたいのかをきちんと考えなさい。」


と、肯定も否定もなく、ただ先達としての考えられる可能性を示すという、今思えば非常に適切なアドバイスをいただいたのを覚えています。




感謝すべきことは、家族も含め周りの誰一人、新しいことをしようとするときに「そんなの無理に決まっている」と可能性を摘むようなことを言わなかった、ということだなぁ、と最近感じます。



無責任に大丈夫、大丈夫、ということと同じくらい、根拠もなく、そんなの無理に決まってんじゃん、と簡単に決めつけることもまた無責任なことなのです。



だから私たちは相手に対しても正当な意見を言っているような顔をして可能性を潰すような無責任な発言をしてはいけないし、また人から言われる言葉にも引っ張られすぎてはいけない、ということが大事なのだと思います。



ノミは本来2m飛べるそう。でも、透明のビンに入れて育てられたノミは、そのあとビンから出してあげても、そこに蓋があると思って20cmしか飛べないんだって。



“夢を語る”“夢を持つ”ということがイマイチ私はピンとこなかったんだけど、最近それは、自分で自分に無意識にしていた透明の蓋を外してみる、ということなのかな、とちょうど今仕事がまた少し違う場面へ転換しようとしていて、その先をぼんやりと考えながら、そういうことを最近思っています。