In The Hights



突然にEXILEの話で恐縮ですが、


元ダンサーだったという知り合い曰く、EXILEの何が画期的だったかというと、EXILEが出てくるまでは、ダンサー内での最高の褒め言葉は


「あいつ、すげぇ、黒いよな!」


であり、つまり、長く、いかに黒人に近づけるかが価値であった訳ですが、あるとき、




「・・・ってか、俺たち、黒人になるって無理じゃねぇ・・・?」




という世紀の大発見があり(よかったね、気付いて。)


じゃあ、黒人になることに重きを置くのではなく、日本人は日本人としてそれをカルチャーとして取りこみ楽しむことに価値を置こう、とダンスシーンを転換したのがEXILEだったそう。


同じく、大学時代にヒップホップをやっていて、今はタンゴに転向した友人も同じく、


「うーん。やっぱりちょっと日本でヒップホップって無理がどうしても出てくるんだよね。ストリート文化みたいのないじゃん。ストリートってどこだよ。センター街かよ。みたいなことになっちゃうからさぁ。」


と、同じような気づきがあったようですが、


同じような意味において、今回観にいったブロードウェイミュージカル「イン・ザ・ハイツ」はたぶんどれだけヒットしようとも、劇団四季では再現できないように思います。


「イン・ザ・ハイツ」は、オフブロードウェイから始まって、ブロードウェイで上演、トニー賞グラミー賞を獲得した演目。





舞台はニューヨーク、中南米系の移民多い貧しいエリアでの、夢と希望と絆のアメリカっぽいストーリーなのですが、そもそもどうしても日本人がアメリカでの中南米移民の辛さを語ることに限界があるし、ラップでのセリフ回しとか日本人にはたぶん無理(というか、違和感がありすぎ)、なによりもうリズム感が違うから!


隣で観ていた妹も、


「あの黒人、すっごい上手い」と目を見張っていましたが、キレが違いますよ、キレが。


せっかく観るなら、これは日本じゃ観れないよね・・・というものを。


ラテン・ミュージカル(たぶんめずらしい)ので、明るいしねー。楽しいよ。オケピでドラム叩いているタンクトップのお姉さんとか超かっこいいし。ぜひ。


9月5日まで国際フォーラムにて。


ミュージカル「イン・ザ・ハイツ」公式ホームページ | 2014年上演 |インザハイツ


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