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以前働いていた会社は、個人の裁量で使える経費に比較的余裕のある会社だったので、
自分ではなかなか・・・、というような場所にもよく先輩たちに連れて行ってもらっていたものですが、ここ最近は、その辺は結構つつましやかに暮らしています。
当たり前のことなんですけど。


で、昨日前の先輩に「かわいそうな後輩においしいもの食べさせてください(懇願)」と泣いてみたところ、しょうがないなー、ということで代官山のレストランでおごっていただきました。エヘ。


最近前の業界の人たちと話したりするたびに改めて思うのですが、彼らは、その物だったり場所だったり人だったり、とても漠然としているけどそこに漂う空気とか匂いとかを敏感かつ的確に感じ取り、それを形成する一つ一つの細かな要素の重要性を把握するセンスや能力に本当に長けている。常に広告という、そこから滲み出てくる企業のセンスや空気というものにあらゆる方向から細心の注意を払って仕事をしている人たちならではの感性だと思う。


「細部に神は宿る」と言いますが、やっぱりさすがだな、という企業って細部までさすがだなってかんじなんですよね(←表現がへん)。例えばipodを買って、最初に開ける開封シールにはわざわざ「Don't steal music !」って表記されてたりするわけですよ(確か)。なんかそういうかんじ。でも、それって実は狙ってやれるというよりも、その企業なり人が持っている目に見えないポリシーだったり、豊かさだったり、そういうものが滲んできて出てくるものなのですよね。
そう、だから昨日も「アクセサリーなんて特に、売る立場の人間が本当に豊かな気分じゃないと、みみっちさとか貧しさとかが知らないうちに伝わっちゃって、絶対ダメなんだぞ!お前が豊かな気持ちや余裕を維持していることが大事なんだ!」と言われ、あぁそうだなぁ、と思いました。気持ちが貧しくなると、細かいところにお金掛けなかったり、手を抜いたりしちゃうしね。代理店の人間がいくら小手先で何かしても、結局その企業が持っている目には見えない、企業ポリシーだったり姿勢というものが滲み出てきちゃう、という限界を知っていて、だから結局そういうところが一番大事なんだ、ということがわかっている人たちの意見だと思う。


一人で仕事をしていると、なんでもかんでも自分で判断しないといけないので、「よし!まかせとけ!」みたいな懐のでかい先輩が親身に相談に乗ってくれたりすると、うっかり涙が出てしまいそうでしたよ。ありがとうございます・・・。