今ここではないどこか。

その先の日本へ。

本日祝日ということで店を開けておりますため、明日を代休とさせていただきます。
よろしくおねがいいたします。


さて。家で本を整理していたら「岡康道の仕事と周辺」がっ!!!久々に読みふけってしまいましたよ・・・。


岡さんがいなかったら、そもそもあんまり広告というジャンル自体に興味がなかったと思う。どれもこれもツボすぎる・・・。でも、最初に岡さんを意識したのは、JR東日本


その先の日本へ。


のキャンペーン。もうずいぶん「その先の」とい表現は、使いまわしというか、さんざん消費されてしまっているけど、当時はとても斬新なコピーだったわけですよ。『今ここではない場所』へのロマンが凝縮されていて、かつ、日本人がどういうわけか懐かしく思えてしまう“日本人で良かったな”的原風景を映す映像でありながら、かつての”ディスカバリー・ジャパン”ではなく、単純に“旅”に終わらない、自分や時代全体の未来のベクトルとして「その先」というワードをもってくるかんじ!どうですか!!(テンションUP!)。


いづれにせよ、どの作品にしても、書く文章でさえも、物語性が強く、そこにロマンを感じてしまうから、ついつい引き込まれてしまうんですよね、岡ワールドに。


英雄の条件、確かそのときは織田信長坂本竜馬の共通点、という内容だったと思うけど、二人とも詩人であり、ロマンチストだった、という話があります。二人ともつまらないことを面白くする、平凡なことをドラマ仕立てにする天才だったという。岡さんもまさにそうだと思う。日常をドラマ化する。


人ってやっぱり“ロマン”に引っ張られる。どれだけデータでロジック積み上げていっても、人の気持ちは動かない。『今ここではないどこか』に人は魅了されてしまう。それを描ける人に託してしまう。


こんなプレゼンされたら、どんなクライアントもメロメロでしょう、たぶん。腰抜ける。


あー、またしても店とは関係ないことを・・・。つい、久々に読み直して気持ちが溢れてしまったので・・・。ファンなんですもん。