酉の市

酉の市

さて昨日、そろそろお店を閉めて大人しく帰ろうかなと思った矢先、先輩(祭好き)より突然「今日、酉の市じゃん!!!商売繁盛祈願しに行かないと!!!浅草行こう!!!」とお声がかかり、行ってきました、初酉の市。


でも、浅草は既に時間的に遅かったので、新宿・花園神社へ。


初めてでしたが、すごい楽しかったですよ。
何が楽しかったかと言うと、あー、そうか、私は商人になったのか、ということに気づいて、なんだかそれが嬉しかった気がする。たぶん。


場所柄、水商売の人たちやとにかく様々な人たちが境内中に溢れかえっていて、でも、それは例えば新聞に載るような大企業の人たちと言うよりも、きっともっとこじんまりした規模で商売をやっている人たちが大半で、だからこそ、この不安定な世の中で切実に心から神様に祈るし、必死で縁起を担ぐんだけど、なんていうか、江戸から続いている商人文化的な、力強くて、たくましいかんじがするんですよ。そのパワーに感銘するの。これは行かないとわかんないと思うけど。熊手を買うと商売繁盛の三本締めをしてくれるんだけど、すごくそのやりとりも暖かくて、屋台でやきそば売っているお兄さんもとても元気で、感じが良くて、そんなものも含めて、こういう風に人が交流して、お金が動いて、大きく世の中が回っているんだ!という手触りがあって感動したのかな。別に三木谷さんや村上さんみたいな人たちばっかりが経済引っ張ってるんじゃないんだよ、みたいな(?)。


お世話になっている社長さんが「私も前は企画屋さんで、企画書書いてそれが1本何十万、何百万ってお金になってた訳だけど、でも突然一個数百円のパンを売り出して、一日何百回ってお客様に頭を下げてお金をいただくようになって、あー、真っ当な仕事をしているな、って思ったんだよね。」っておっしゃってたけど、ものすごいよくわかります。
そういうすがすがしさがあるような気がします、今の仕事は。


今までのように会社にいたら、きっとこういう社会に対しての肌触りってなかったと思う。
大きな船の上に乗っていたから。


その点、昨日境内にいた人たちは社会の波のうねりをもろに感じて泳ぐサーファーみたいなかんじでしょうか。たくましい。


私はまだまだひよっこなので、全然波に乗れてませんが。でも、その仲間入りをしたのか!ということがちょっと誇らしい夜でした。