今さらプラダ。

gris-bijoux2007-01-27

「うーん・・。DVDでいいかな。」とか言っていたら、


そういう仕事しといて、ありえない!!!」と、両親の逆鱗に触れたもので、そんな怒るほどのものなのか、と思ったけど、そろそろ終わっちゃう「プラダを着た悪魔」をようやく観てきましたよ。平日昼間に。一人で。


ちなみに、うちの母は「一回目はストーリーを追ってしまって、ぜんぜんファッションが楽しめなかったからもう一回観る!」と言って2回も観てました。そのため、「いい!?ストーリーより、とにかくファッション優先で観るんだからね!!」という言付けを守り、とにかくそのめくるめくお洋服たちを観ていたけど、一番印象に残ったのは、メリル・ストリープが常に全体のアクセントをイヤリング(ピアス?)に持ってきているところ。


最後のスピーチシーンのグッとデコルテの開いたブラックのドレスに、一切ネックレスもつけずパープルのとても大きなイヤリングだけをつけているのが象徴的だけど、その他にもイヤリングをメインに持ってくる格好って、こんなにおしゃれなんだなぁ、と発見。


あと、誰だっけ?



アクセサリーはアイデンティティの象徴である



というセリフがあって、そこ、字幕太字で入れてくれないか!、と思った。



この服がああだ、こうだ言っているときに、ファッションディレクターが「でも、アクセサリーをつけてみないと判断できないよ。」といった発言をするように、まだまだアクセサリーって日本では「付属品」的な扱いだけど、ファッションは「アクセサリーも含めてトータルな完成品」であって、それを抜いては成立しないものである、っていうことが、特に私はメリル・ストリープの衣装で感じました。


全然話は飛ぶけど、その“アクセサリー”をどこまで広義に捉えるかだけど、最近私は“ストッキング”にもその人のアイデンティティが出るな、と思います。本当におしゃれな人は網タイツ一つにものすごくこだわっているんだなぁ、ということを今さら気付きました。一枚何千円もするストッキングを大切に履く、という超繊細なものへのおしゃれへの意識への表明、というか、最近電車乗っててもそういう人を見ると勝手に敬服しています。


で、話は戻って、最初ファッションをバカにしていた主人公に「洋服は日常身にまとうことのできる芸術品なんだ」とその価値をファッションディレクターが一喝するんだけど、FRANZの社長も同じこと言っていたなぁと思って。


「私たちが作っているのは“機能を持った芸術品”である」。


どうでもいいじゃん、と言ってしまえば、飲めりゃいいし、着れりゃいいのでそれまでなんだけど、でも、機能、大衆性、コスト・・・、様々なリアルをどう芸術性と共存させていくか、というところの攻防を必死で仕事している人たちが、実はこの世の中を豊かなものにしているのだと私は思っています。広告クリエイターとかね。


写真は、Eric rt Lydieの4連ネックレス。鍵と錠とか珊瑚とかたくさんジャラジャラ付いてます。エスニックテイストでかわいいよ。\23100(→完売御礼