エンタメの夜明け

gris-bijoux2007-08-21

「エンタメの夜明け」を読む。


http://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%A1%E3%80%8D%E3%81%AE%E5%A4%9C%E6%98%8E%E3%81%91-%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%BA%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%81%8C%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AB%E6%9D%A5%E3%81%9F-%E9%A6%AC%E5%A0%B4-%E5%BA%B7%E5%A4%AB/dp/4062103486


そういえば生まれてこの方、城山三郎を読んだことないな、と思ってここ数日「男子の本懐」「役員室午後三時」と続けて読んでいたけど、結構個人的にはそれらに負けずに面白かったかも。


三菱VS三井のディズニーランド招致の歴史的競合プレゼンから話は始まって、そのプレゼンを勝利に導いた堀氏と彼の電通時代に上司であった小谷氏を中心に、テレビやラジオ、万博といった日本の“エンターテイメント”の草創期を時代の大きなうねりと共に駆け抜けた人たちを描いています。


ディズニーランドのオープニングセレモニーで、堀氏が生涯の師と仰ぐ小谷氏がシンデレラ城のスロープの途中で「堀君な、ちょっと待てや」と呼び止め、



「きみ、いつの間にか俺を越えたな」



と呟くシーンとか、もうね、プロジェクトXだよ。泣くよ(笑)。



堀氏や小谷氏が駆け抜けた時代は、本当にまだ何もかもが新しかった特殊な季節だったようにも思うけど、でもそれも後から眺めて思うことであって、小谷氏が「いつだって時代は過度期だし、キャンバスは真っ白なんだよ」と部下に言ったように、今の時代もきっと何かの「夜明け」なんだろうと思う。



先日久しぶりに同期に会ったら、彼の手がけたキャンペーンがカンヌ広告祭でファイナリストまで残ったと言っていました。シルバーライオンを取った同期もいるらしい。
私の会社生活はもう何年も前にそこでストップしているけど、あぁ、みんなはどんどん成長して、その世界でそれぞれメインになって輝き始めているのだなぁ、と、話をした後また夜の会社に戻っていく同期の後姿をみて、感慨深かったです。仕事の大小はあれど、それぞれに何かにチャレンジし、それぞれにドラマがあるのだろうなぁ、とか思う(←本人たちは、えー?そうでもないけど、とか言いそう。笑。)。


でも、「なんだか仕事ばっかりしてるよ(笑)」と言っている人が周りにも多いけど、やっぱり人生そういう時期はあっていいように思う。


桐島洋子がエッセイで、「自分が歳を取ってみてよくわかったけど、おしゃれをしたり、旅行に行ったり、おいしいものを食べたり、そんな喜びはお金さえあれば歳を取っても思っていたより手に入れることは出来て、だから若いうちにそんなことに時間やエネルギーを遣うのもったいない。男も女も、20代から30代の気力も体力も元気なうちに何かにがむしゃらに死ぬほど情熱を傾けてみる、がんばってみる、ということをやった方がいい。歳を取ったら、何ができないって、それができない。」と書いていたのを思い出しました。


・・・・ということで、忙しいみなさん、がんばってください。よくわからないまとめになりました(笑)。ま、なんか夢を持って仕事しようぜ、と思える本です(笑)。



写真は、Xanado.\7350(→完売御礼。同タイプゴールドあり