今を生きる人


「天気が良すぎて、仕事してる場合じゃないよ!!今日仕事さぼらないで、いつさぼるの!?」


と先日、平日の昼間に代官山に友人が現れたので、それもそうだなぁ、とお店はしばしMちゃんにまかせ、友人と一緒にプラプラとお散歩しながらワッフルを食べに。


「そういえば、この前まやちゃんの女友達たちと話してて、“若い女の子にしか興味を持てない男なんて不幸だ。若い女の子なんてところてんのように次から次に出てくる訳で、そんなキリがないものを求めないといけないなんて幸せじゃないよ。”って話したら、みんな妙に刺さってたのが面白かったなぁ。だって、それ男に刺さる話でしょう(笑)?」と言っていたのだけど、


同じように、二人で歩きながら、遠くに見える中目黒の建築中の高層マンションを眺めて、


「ああいうところに住んでもさぁ、次はヘリコプターとかさぁ、最後はエリザベス女王天皇陛下と一緒に食事する、とかそういうところまで行かないといけないというか、そういうことを言い出すとどこまで行っても満足できないんじゃないかなぁ。」


「こういうのを(最近結婚した)奥さんと二人で見て、かわいいねぇ、と言っているような時間を僕は幸せだと思うんだけど。」


と、カフェで昼寝をしている2匹の子犬を眺めていました。



いつかの幸せのために、今目の前にある幸せを犠牲にするなんておかしい、という発想だから、彼の中の優先順位も「別に明日でもできる仕事よりも、今日しか味わえないこの素晴らしい天気!」なんだと思います。


でも、正しいよね。老後のために、今を犠牲にして働くとか、なにか違うんじゃないか、と思うもんね。


私は割と慣れてきたけど、彼は大切なんだけど見失いがちなことを、いつもあたりまえのように言うので、目が覚めるようなかんじになるんだけど、きっと彼に初めて会った私の女友達たちもそうだったんだろうと思います。


情報とか周りの価値観とかに振り回されず、自分の頭でひとつひとつを考えて生きている正常な感覚の人だなぁ、といつも思う人です。


本当は、みんながこうやって何にも引っ張られずに人生の価値を見つけられればよいのにね。



写真は、Wendy Minkシャンパン・ジルコニアのピアス。